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2019年7月12日金曜日

マスプロダクションの食材

50年前の半分の日数で大きさが2倍にも育つブロイラー、トウモロコシや大豆といった食材のGMOの存在は知ってはいたが、ドキュメンタリー映画「Food, inc.」を見てその実態がよく分かった。
その食材がスーパーマーケットに並ぶ前に、どんな労働者がかかわっていて、家畜はどのように育てられ、そして大元は大企業や政府まで絡んでいる、、、。


更に、この映画を通して「訴訟の国アメリカ」と言われる事実も垣間見れました。
大手企業GMOの種苗を使っている畑から、花粉や種が運ばれてきて偶然育ってしまってもその畑を所有する人が訴えられてしまう。信じられない。。

風評被害法と言う法律があり、狂牛病が問題になった時に、オペラと言うナレーターが、「もうハンバーガーは食べられない」とテレビで言い放ったところ、食肉業界から訴えられた事には驚きでした。私も同じように言っているだろうな。。

マスプロダクションは、価格が安く安定していつでも手に入られることが出来る。
けれどもその代償は大きい。
それを食べても健康被害に結びつく。
一体、誰が幸せになるのだろうか?

もっとサスティナブルな方向に向かってほしいと願うばかりです。

food,inc.

2019年6月25日火曜日

花の色

先日、お客さんであるプロのお蕎麦屋さんから興味深いことを聞いた。

ジャガイモのような植物が育つ土壌では蕎麦は作らず、土壌の栄養が少なく、寒暖の差がある年の方が私たちが食べて美味しいと思える良い蕎麦が作られるそうです。


精油の植物の話を聞いているようでした。
ラヴェンダーに例えて考えてみると、
・フランスでは、他の植物が育たないような石灰質で育つ
・ワイルドラヴェンダーは、標高1,200mという高さの辺りであのプロヴァンスの強い日差しを受けながら育つ
・蜂という媒介者によって複雑な成分が出来上がる

蕎麦の実も精油も、こういったもう人間がどうこう出来ない自然の生態系によって調度良く調整されているのですね。


更に、
蕎麦の花はいくつかあって、色の濃いものほど蕎麦の香りが強くなるそうです。
確かに、この間行った「go green market」でバラの花を10種類くらい嗅ぎわけたら、色の濃い花ほど香りがしっかりしていました。

とても興味深く探したら、花の色についての文献ありました。
花の色によってその香りの成分の方向性が分かれるそうです。
なので、花の色を見て香りを予測できるんですね!

紫、ピンクの花(salvia, sagebrush,and other aromatic herbs):セスキテルペンから独自の香りを放つ
赤い花:長鎖炭化水素の香りが大部分を占める


昆虫も独自の視覚システムがあり、
ミツバチ:UV(紫外線が色として見える!!)、青、緑の3原色の色覚系
蝶・カブトムシ:赤(アゲハは物体の色・明度・偏光という異なる視覚属性を同じ受容細胞群で見ている 

風が強い日には、植物からの芳香が消えてしまいがちですが、それを色でカバーして媒介者を引き寄せる。
どんな環境で育っても子孫繁栄の為、こんな知恵が働いていたとは、驚きでした。
花は、媒介者を選んでいるのでしょうか?

結局、花の香りの強さ弱さは一体何に関係があるのか、、、またの機会に調べたいと思います。


参考文献
・Aphrodite Kantsa,Robert A. Raguso. Abrian G.Dyer, Stefanos P. Sgardelis, Jens M. Olesen & Theodora Petanidou Published:04 September 2017

・木下充代 2006 年 23 巻 4 号 p. 212-219


・木下充代  種生物学会 電子版和文誌 第1巻1号 2016年3月





2019年5月27日月曜日

IFA(国際アロマセラピスト連盟)スクール卒業

怒涛のような1年と6ヶ月間のアロマテラピーの学校を無事に卒業することができました。

"全国職務基準(NOS)のレベル4のプログラム"
だけあって勉強することは、とってもボリュームがあり毎回授業はとても楽しく覚えることは大変でしたが、その分グーンと成長出来た気がします。

感動するとよく鳥肌が立ち中でもこの話は、とめどなくゾワゾワしていました。

ある精油の成分1つを合成して作られたものや、天然の成分を単離したものより、植物自体が作りその成分を含む自然のままの精油は毒性が低いということです。

実際合成して作ったものは、同じ科学構成だけれど物理学的、生理学的には違うと言う事。
"天然"と言うと安心してしまうところがあるけれど、成分だけ取り除くということは、精油として使うこととは変わり、こういった見解からも、偽和精油は本物とは違うことが良く分かります。
”天然”と言っても作用が変わってくるのですね。
審美眼が鍛えられます。

19cに自然科学が発展し今に至るが、植物はそれよりもずっと前から同じ場所で敵から身を守るため、子孫繁栄の為など生きるために化学物質を作ってきて、その植物から採れた精油は完璧なものなんですね。
(精油にすると多少成分は変化しますが。)
植物の生き方が反映されている精油。
この話を聞いている時、池田晶子さんを思い出してました。
ラヴェンダーのドンペリと言われる、ワイルドラヴェンダーはその偉大な精神も入っていそうですよね。
ラヴェンダーファインの株は4,5年持つところ、ワイルドはなんと100年もの株が存在するのだと。。

話は飛びますが大切なことの一つには、植物を扱った療法では、適切な環境で育てられた植物を使うことが重要と言うことです。


参考文献
『精油のヒーリング・インテリジェンス』カート・シュナウベルト フレグランスジャーナル社
『アドバンスト・アロマテラピー』カート・シュナウベルト フレグランスジャーナル社